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バークシャーハサウェイの株主総会2025に参加。体験記

 アメリカ・ネブラスカ州オマハで開催されたバークシャーハサウェイ社(以後、BRK)の2025年度株主総会に参加しましたので様子をお届けしたいと思います。今回は総会の流れを主とし、参加方法、チケット入手、体験談、総会の雰囲気をメインに書いていきたいと思います。

バークシャーハサウェイ社とは?

 資産、20兆円超えの投資の神様ウォーレン・バフェットが率いる会社です。アメリカの中西部に位置するオマハという48万人都市に位置する都市で毎年株主総会が開催されます。総会は伝説の音楽祭”ウッドストック・フェスティバル”と言われています。

開催情報

 今年は、 5/2(金)~5/4(日)(アメリカ時間)に開催されました。5/2(金)は事前イベントのショッピングがメイン。5/3(土)がQ&Aセッションを含めた株主総会本番の日になります。5/4(日)はランニングシューズメーカーBrooks社が運営するランニングイベントがありました。

 

株主総会への入場券

 BRK株を保有した株主であれば、チケットが配布されます。しかし、日本でBRKに投資していても入場券は送られてきません。日本の証券会社経由で米国株を購入する場合、日本人の株主達を代表して日本の証券会社が米国株を買い付けます。その為、証券会社が今回のケースだとBRKの株主となり、個人投資家は総会参加の権利を得ることができません。議決権もなしです。証券会社複数社に問い合わせをしましたが、同じ回答でした。

 

 では、日本人が株主総会に参加するにはどうしたら良いか?現地経由で入手するしかありません。株主1人に対し、3人まで招待できる制度があります。現地に知り合いがいれば譲ってもらう。株主総会に行き、チケットが余っている人に譲るようお願いする。US版のeBay等で購入する。(今年は配送遅れが問題になっていました。)総会の会場にWill Callというチケット手配窓口があり、株主証明書類と本人身分証明書があれば発行してもらえます。(しかし、日本の証券会社は株主証明書を発行しないので、何か証明できる書類を持って強引にお願いする方法もあります。恐らく、発行してもらえませんが)

ネブラスカ州オマハ市

 アメリカ中西部に位置するオマハは州の最大の都市です。48万人が暮らす中西部では大きな都市です。家畜や穀物の地であり、オマハ牛が有名です。バフェットの生まれ故郷で、ワシントン州やニューヨークに住んだこともありますが、オマハで長く暮らしています。

5/1(木)オマハ着

 筆者が北海道在住なので新千歳を起点に台湾に行きオマハへ。東京経由からだと航空券が30万円以上と高かったので、台北からだと20万円で抑えられました。(台湾でも前泊しお仕事しましたが)16時頃、オマハのエプリー・エアフィールド空港に到着。バスで街中まで行こうとしましたが、バス停が見当たりません。空港の案内係も不在で、1時間探し周りました。案内係が戻ってきて、「バス停の矢印はないけど、あの辺にいればバスが来てくれる」とのこと。そして、空港から近いダウンタウンへ。田舎と聞いていましたが、48万人都市なので栄えていました。大学時代に留学していたミネソタ州の田舎町よりも断然都会。

 夜食は、バフェットの行きつけステーキハウスのGorat’sへ。かなり大きなお店で3つのメインルームがありましたが総会が近いということで観光客が多く席は満席。行きたい場合は、予約が必須です。バフェットが頼むものと同じTボーンステーキを頂きました。680gを食べるとのことでお腹がいっぱいに。同じ目的で来ている方々ばかりなので、席が近い知らない者同士でも話が始まり盛り上がります。写真に映っているもの+オマハのIPAビール2杯だけで17,000円。本当に倹約家なのでしょうか?

 ホテルへ。総会前後のホテル代は高騰します。通常価格の5倍以上位になり、1泊最低5万円~を覚悟した方が良いです。運よく、オマハ真隣町のアイオワ州のホテルを格安で取れました。総会会場まで徒歩30分ですが1泊当たり平均で28,000円。宿泊費高騰・インフレ・円安渦の中、かなりお得でGET。(米国のホテルは1部屋当たりの契約が多いので複数人で泊まれば日本の宿泊代より安くなるケースも)

5/2(金)ショッピングイベントへ

 この日は、聖地巡礼と総会事前イベントへ。バークシャーハサウェイの本社へ訪問したところ、投資界では有名なマネックス証券チーフ・外国株コンサルタント岡元兵八郎(ハッチ)さんを発見。私は、当日の朝にちょうど岡元さんのXを見てオマハにいることを知り、もしかして会うかもと予感していたら本当に遭遇しました。声を掛けた所、良くして頂き色々とお話させて頂きました。写真も一緒に撮らせて頂きました。ちなみに、日本はGWですが、今回の旅で日本人を全く見かけませんでした。

 バフェットの家へ。1958年に31,500ドルで買った家なので、安い家に住んでいると言われていますが、当時と物価が違います。栄えているエリアに近い、高そうな住宅街に位置する高級な物件という印象でした。150坪以上はありそうな日本人からしたら誰しも羨む家です。現在価値は、2億円程。

 事前イベントの株主限定ショッピングへ。主に、BRKの子会社が出店しています。宝石のBorsheims、保険のGEICO、お菓子のSee’s Candies、アパレルのFruit of the Loom等20社程がブースを出していました。株主限定の割引価格で提供していたり、Berkshire Hathawayのロゴが入った商品等があり、参加者は大量に爆買いしていました。私は、BRK60周年記念本のみ購入。

 17時閉館でしたが、閉館時間を過ぎても会場内をうろついていたら、Apple社長のティム・クックを発見。BRKはAppleの株主であるので、ティム・クックも次の日の総会に参加する為、オマハにきていました。セキュリティ5人程に囲まれていましたが写真を撮って頂きました。写真は5人位しか許可されませんでした。iPhone7で写真を撮ったら、「7使っているな?新しいのに替えなさい」とツッコまれました。(最新は16)似たデザインのiPhone機種を見ただけで7とわかるなんて、頭がキレ過ぎますね。時価総額世界トップクラス・アップルの頭はレベルが違います。どれくらい凄い人かピンとこない方に簡単に言うと、ビジネス界の頂点で大谷翔平やトランプ大統領と写真撮るような感じでしょうか。

5/3(土)株主総会本番

 7時開場。8時本番開始と朝の早い日。良い席に座りたかったので、5:30に会場へ行きました。既に列ができています。入場口が複数あり、私が並んだ入口には約300人が既にいました。5度位と寒いので、温かい恰好、マフラー、手袋と寒さ対策を万全に。7時開場と同時にダッシュしたら、セキュリティに走るなと注意されます。

 早くに並んだ甲斐があり、特等席と言えるような席を確保できました。複数人で参加し、グループでまとまって座ろうと思うとスポットが埋まっており良い席は取れません。ちなみに、事前調査をせずに早朝に来なかった人達は、会場ではなくモニタールームに案内されます。せっかく、参加したのに会場で話を聞けないのは勿体な過ぎます。

 8時からQ&A(質問&回答)セッションスタート。8時~13時まで続きます。(この間に休憩あり)壇上にはウォーレン・バフェット、グレッグ・アベル、アジット・ジェインの3人がおり質問に答えます。回答はほぼバフェットがします。ガラガラ声で体調が心配でしたが、軽快に質問に答えます。(最後の総会なので、頑張っていました。)Q&Aの内容は長くなるので割愛させて頂きます。最後にCEO退任のお知らせがあり、会場からはスタンディングオベーション。感動の瞬間に立ち会えて嬉しく思います。

 14時からは株主総会。ややこしいですが、このセッションが株主総会にあたりますが、Q&Aセッションを含めBRKの株主総会と言われています。バフェットは参加しません。次期、社長のグレッグ・アベルのみが指揮ります。内容は、株主提案の採決です。可決・否決をしていき、1時間かからずで終わりました。メインはバフェットが参加するQ&Aセッションなので、このセッションには1/5の株主しか参加していません。正直これには参加する必要がありません。

 

 株主総会に参加するのであれば、事前に予習をしておきましょう。毎年、ライブ放送していますし(録画版もあり)、プログラムもBRKのHPに掲載されています。席が限られているので事前に並ぶ。Q&Aセッションがメインイベントと把握しておきましょう。なにを勘違いしていたのか14時からの株主総会から来た人がいて、バフェットの話を聞けずパニックになっている人がいました。

 

5/4(日)ランニング

 この日は、ランニングシューズメーカー大手Brooks社主催の5K「invest in yourself」というイベントへ。 オマハのオールドマーケット周辺を5km走るランニングイベントです。参加料もかかり、事前登録していればお得に、登録が遅くなるにつれ値段もアップします。前日に申し込んだので、$75と高かったですが記念シャツをもらえました。人数制限があるので、申し込みは早めが良いです。株主全員が参加する訳ではなく、一部の方々が参加します。

 徒歩でも参加可能です。私は、シューズもウェアも持って行かなかったので徒歩での参加。朝8時からスタートし、景観が美しいオールドマーケット周辺を歩きます。アイオワ州との境目に位置するミズーリ川付近で、シリコンバレーでIT関連の仕事に従事している方に声を掛けられ、今後の投資方法やバフェット、BRK等について話が盛り上がりました。

 約1時間で完歩。最後にメダルや朝食を頂きました。朝静かな中、太陽を浴び、綺麗な街並みの中運動するのは非常に健康的。有料だし、バフェット関係ないし、参加するか躊躇しましたが参加して正解でした。最後にまたしても、有名人に遭遇。Brooks社の社長・ダン・シェリダンと写真撮影。

5/5(月)お別れ

 オマハとの別れの日。十分な日数で来たつもりでしたが、かなり早足での散策となりました。メイン所は全て散策・体験しましたが、もっとじっくり時間をかけたかったです。惜しみながらも、サンフランシスコ経由で再び台湾へ。乗り継ぎで時間があったのでシリコンバレーに行き、故スティーブジョブスの家やhpのガレージ、スタンフォード大学に行きました。カリフォルニアで有名なインアンドアウトバーガーを食べ、アメリカを去りました。

まとめ

 株式投資を専門とする者として最高な出張となりました。バフェットもそろそろ引退するだろうとみて、今回の出張を決断。初めての株主総会で、内容省略しましたが学びの多い機会となりました。今回は、総会の雰囲気や流れ全般を書いていきましたが、聖地巡礼編やオマハ編も時間があればまとめていきたいと思います。

 

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